都会の喧騒から離れた隠れ家のような立地が魅力で、季節ごとに移りゆく美しい日本の四季を感じられる場所にご自宅を建てられたご夫婦。都心までのアクセスも抜群で、駅を降りると目の前には商店街が立ち並ぶ人気エリアは、誰もが羨む魅力的な場所でした。理想とこだわりを追求していくうちに、自らラフを書き上げたというご主人。最初から最後まで一切妥協が見当たらないご自宅は、構造的に必要な柱や壁が少なくても耐震性が優れていて「開放的で抜け感がある空間」が実現できるSE構法で建てた家でした。その開放的な空間にふさわしい20畳以上のリビングは圧巻。スタイリッシュな空間の中でゆっくりと流れる家族の時間……。こだわりが詰まったご自宅を手に入れるまでの道のりについて伺いました。

家探しのきっかけについて教えてください。

妻と結婚して息子が産まれたことによって、漠然と自分の家が欲しいと思っていました。今はまだ小さな息子ですが、だんだん大きくなっていくことを考えると、これから先、賃貸でずっと住み続けるのであれば、今住んでいる家は引っ越すことになるな……と。なので、いつかはマンションを購入しようかな？と思っていました。なぜ一戸建てではなく、マンションだけに的を絞っていたかというと、都内で一戸建ては一番理想的ですがその分金額も高いと思って、到底手が出せないと決め込んでいたからです。

そんなある日、セミオーダー型のデザイン住宅を提供している「ZERO-CUBE」の広告が目に入りました。その広告を読み進めると、そこには自分が思っているよりも格安で一戸建てが建てられると書いてあったのです。自分には縁がないと思っていた一戸建ても夢じゃない！？と思い「ZERO-CUBE」に興味を持ちました。

しかし、調べていくと「ZERO-CUBE」で建てられる一戸建ては、建蔽率の関係で、大きな土地が必要なことが解りました。つまりどちらかというと、田舎の方に適している建て方だということです。私はずっと阿佐ヶ谷や高円寺付近で暮らしていて、できるだけこのエリアからは離れたくなかったので、「ZERO-CUBE」で家を建てることは諦めました。

そして何気なく一戸建てのことを調べてみると、木造建築の一戸建てであれば、「自分でも購入できるかもしれない！？」と思ったのです。たまたま中学時代の同級生が不動産関係の仕事をしていたので、まずはその同級生に相談しましたが・・・なかなかうまく行かず、そこから約１年間はほぼ家探しはしていませんでした。そんなある日、「地域密着型の不動産屋さんに相談しよう」と思い、近くにあった殖産のベストの荻窪店に直接足を運びました。

なぜ大手の不動産会社を選ばずに、地域密着型の不動産屋さんに行こうと思ったかというと、街の不動産会社の方が、地域に根付いているし近隣の土地のこともよく知っていると思ったからです。そして大手よりも安心感が全く違うという理由もありました。その時、お店で対応してくれたのが平野さんでした。自分が希望している条件や希望を細かく説明して、何度かお付き合いさせて頂くうちに、信頼できる不動産会社だと感じましたし、何より平野さんの提案力が違いました。良いことや悪いことも含めて正直に教えてくれたことによって信頼できる不動産だと感じたので、殖産のベストに相談して本当に良かったと思っています。

どのような条件を希望されていたのでしょうか？

「どうせ自分の家を持つなら、どの部屋も妥協したくない」という思いがあったので、「SE構法で建てられる家」ということが私たちの条件でした。そのほかにも長年暮らし続けたエリア付近ということをお願いしました。もちろん息子のことも考えて幼稚園や学校など、家から近いことなども希望しました。そんな条件にあった物件の中から、いくつか土地を紹介して頂きました。私たちが希望していた予算より少しだけオーバーしていたのですが、できるだけ大きな家が建てたかったので、夫婦で話し合ってこの場所に決めることにしました。お互いにあまり迷いはなかったので、この場所に決めるまでは比較的時間もかからず、スムーズに決まりました。

その後にハウスメーカーさんを決めることになると思うのですが、ハウスメーカーさんはどのようにして決めたのですか？

もちろん絶対条件は「SE構法」を取り入れているハウスメーカーということ。なのでSE構法を得意としているハウスメーカーを、平野さんが何社か紹介してくださいました。土地を決めてから構想を重ね、次第にコンセプトも固まってきたので、紹介して頂いた何社かのハウスメーカーに自分で書いたラフを提出し、そのラフを参考にして図面に起こしてもらいました。ラフがあることによって、図面も想像通りに上がってくると思ったしハウスメーカーの方もイメージしやすいと思ったんです。後日、上がってきた図面を見て一番理想に近い図面を作って頂いたジェネシスさんにお願いすることに決めました。そしてジェネシスさんから頂いた図面を見て自分で3D化したものがこちらです。

依頼主の方がラフから書き上げるとはとても珍しいケースですよね？

一般的には、ハウスメーカーと、ある程度どういった間取りがいいというお話しをした後に、図面を見せて頂き、それを元に微調整していくという流れが多いかもしれませんね。

でも先ほどお話ししたように、どうせ建てるなら理想に近い家にしたかったということと、ラフがあった方がコンセプトもブレないと思っていたので、自分で用意しました。実は、ラフの段階で、部屋の配置に至るまで考え抜きました。今となってはいい経験になったと思っています。１階から３階まで全ての部屋に行って頂くとわかると思うのですが、この家の中で唯一独立している部屋は子供部屋だけです。個々に部屋がありながら一体感がある家、を目指して作りました。思い描いていた理想の家がそのまま形になったので本当に満足しています。

一体感がある家とは、どのようなことですか？

家のちょうど中心部分に中庭があるのですが、この中庭があることによって、どの部屋に居ても違う階の家族の様子が確認できるのです。例えば３階の仕事部屋に居ても１階の寝室の様子を確認することができます。こうしてどこの階に居ても家族の様子を確認することができるので、おしゃれでスタイリッシュな空間を演出するだけではなく、こういった形で活躍してくれるのです。

―アイデアと遊び心が溢れる素敵な空間―

板が必要だったこの場所も、遊び心溢れる素敵なギャラリーに

家に必要な火打ちもアイデアひとつで素敵なインテリアに

間取りについてですが奥様は特に何も希望はなかったのでしょうか？

基本的に主人が好きなように設計していいと思っていたので、そこまで多くの条件はなかったのですが、主人と私は歳が離れているということもあって、今後のことを考えて、介護も視野に入れた間取りにして欲しいとお願いしました。広い玄関にしてもらったのも万が一、車椅子が必要になった時でも快適に使用できる様に考えたからです。そして寝室や浴室などを１階にしてもらったのも、そう言ったことが理由です。後はキッチンが快適に使用できるようにということはお願いしました。おかげさまで、キッチンにパントリーがあることで、使いやすさも抜群でとても重宝しています。

未来のことを見据えた設計に満足していますか？

もちろん自分が思い描いた理想の間取りが形になったので、本当に満足しています。みなさんの力を借りて本当にいい家を建てることができました。

実は現在、私（奥様）の母も近所に引っ越しをしようと計画中なのです。なので、その時は母の家探しも平野さんにお願いできたらいいなと思っています。それが実現したら、これから楽しいことがたくさんあるんじゃないかと期待しています。まだ始まったばかりの新しい暮らしですが、この家の様に明るい未来が待っているような気がします。素敵な思い出をこれから家族でたくさん作っていきたいと思っています。