注文住宅を建てるための土地探しのコツとアドバイス|成功するためのポイントはこれ!
注文住宅を検討しているとき、理想通りの家を建てるための土地探しは、どこから始めればいいのでしょうか?
希望する条件に近い土地が出たときにすぐに検討や判断ができるように、不動産のプロが土地探しを成功させるためのコツやチェックポイントを伝授します!
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土地探しは何から始める?まずは、希望の条件をはっきりさせよう!
まずは、自分達が欲しい土地はどんなものなのか、エリア、立地、予算、どんな家が建てたいかなどある程度条件を出しておきます。
エリア|住みたい場所はどこか?
気になっているエリアを、2~3つ程度まで絞りましょう。
決めるときには、通勤・通学の利便性が高い沿線なのか、気に入っているまたは住んでみたい街なのか、支援や補助金などが手厚い市区町村なのか、子どもの保育園・幼稚園・小学校・中学校の学区域なのかなど、何を優先したいのかをはっきりさせておくと絞りやすいかもしれません。
立地|駅近か、駅から離れていてもいいか?
駅から近い場所は、建物を高く建てられるエリアが広く、狭い敷地と高い住宅が多いです。反対に、駅から遠くなると敷地も住宅も広めの住宅が増えてきます。
家の広さ|家族に最適な家の大きさや部屋数はどのくらいか?
家族の人数によって、快適に過ごせる最低限の建物面積の目安があります。
以下を参考にして、自分の建てたい家の広さの条件をざっくりと決めておきましょう。
- 2人家族:50~60平方メートル(1~2LDK)
- 3人家族:60~70平方メートル(2~3LDK)
- 4人家族:65~85平方メートル(3LDK~)
- 5人家族:80平方メートル~(3LDK~)
土地の建ぺい率、容積率|平屋、3階建て…どんな家を建てたいか?
土地にはそれぞれ建築制限というものがあり、建ぺい率、容積率、建物の高さ制限など、その内容はエリアによってさまざま。
その土地にどんな広さの家を建てられるかは、「1フロアに建築ができる最大面積の比率=建ぺい率」と、「建物全体の床面積=容積率」をチェックします。
主に1〜2階建て程度の住宅しか建ててはいけない低層住宅地では、建ぺい率:40~50%、容積率:80~100%。
3階建てが建てられるエリアは、建ぺい率:60%、容積率:150~200%が多い傾向です。
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これでバッチリ!建ぺい率・容積率とは?簡単な計算方法と暮らしたいエリアの探し方がわかる!!
予算|土地、建物それぞれにいくらかけるか?
土地から注文住宅を建てるときに、「土地の価格を基準に考える」か「建物の価格を基準に考える」かで、土地探しが大きく変わります。
仮に予算を8,000万円と定めた場合に、建物3,000万円+土地5,000万円とするか、建物5,000万円+土地3,000万円にするかで、探すエリアや土地の形状、依頼する建築会社の規模などが大きく変わってくるのが想像できますよね。
どちらにしても、同時に自身の住宅ローンの借入可能額を具体的に知っておくこともかなり重要なポイントです。
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土地探しの大まかな流れ
1.不動産サイトで相場を知る
まずは、土地の検索がしやすい不動産サイトで、希望するエリアや条件での相場を調べます。気になる土地があれば、すぐに問い合わせしましょう。
▼土地探しにおすすめの大型不動産サイト
2.不動産会社に相談!ネットに載ってない情報もたくさんある
不動産サイトだけでうまく見つけられないときは、検討しているエリアの不動産会社に問い合わせたり直接行ったりすると、相場だけでなくネットに掲載される前の未公開物件や値下げ情報などを入手できる可能性も。
未公開情報は、賃貸などを手掛けている小規模な不動産会社よりも、一戸建てや土地の売買を専門としている中規模の不動産会社の方が多くあるイメージです。
希望する建築会社が決まっていれば、家の相談と同時に土地探しもしてくれる会社もあるので、相談してみるのも手です。
3. 土地の契約後、いくつかの建築会社に家の設計と見積りを依頼・検討・決定
注文住宅を建てる場合は、必ず先に土地の契約します。
その後、いくつかのハウスメーカーや工務店に建物の参考プランとおおよその見積り金額を出してもらい、検討を深め、家を建てる建築会社と契約します。
土地契約から住居完成までの期間は、約一年程度はかかると考えておきましょう。
土地の購入に関する流れや契約など、詳しい記事はこちら
土地を購入する流れ|買うときにかかる費用・税金や注意点もチェック!
不動産のプロが伝授!土地探しのコツ 3つ
ポイント1|地域密着の不動産会社に相談すると一石二鳥!
注文住宅を建てるための土地と建築会社を別々に探し、それぞれの予算の配分や契約のタイミングを合わせるのは至難の業。
そんなとき、大手ハウスメーカーから地元の工務店、設計会社などの付き合いがある地域密着の不動産会社に相談すると、希望に合った土地探しはもちろん、好みに合った建築会社を同時に提案してくれることが多いのでおすすめです。
土地や建物の価格や条件が妥当かはもちろん、同時進行しなければいけない段取りや契約など、信頼できる不動産のプロに任せるのがスムーズで、迷ったときに相談できる安心感もあります。
ポイント2|中古戸建が魅力的な土地に変わることも
土地をいくら探しても見つからない…となっても、中古戸建で良い物件が見つかることも。
築年数が古い中古戸建の場合は建物にあまり価格が付かないので、好立地かつ割安で販売されていることがあります。
ポイント3|土地の分割方法を変更できることがある
土地をいくつかに分けて販売している土地の場合は、分割方法や面積を変更できる場合があるので、気になるようならまずは担当者に聞いてみましょう。稀ですが、大きな土地を切り売りしてもらえるケースもあります。
土地を選ぶときのチェックポイント
土地を選ぶときに、確認しておきたい項目は多岐に渡ります。
条件や写真の情報だけでなく、直接土地を見に行ったときに、希望の条件に合っているか気になるところがあるかなど、以下の項目を参考にして、重要なポイントを見逃さないようにしましょう!
周辺環境
駅までの距離や人通り、周辺施設はもちろん交通量やゴミ捨て場の状況など、検討している土地の周辺環境は、必ず現地に何度か行って実際に目で見て確認しましょう。
チェック項目 | 〇 | × |
最寄り駅の利便性 | ||
最寄り駅までの距離 | ||
人通りや交通量、治安 | ||
通学路は安全か | ||
コンビニ・スーパーまでの距離 | ||
病院は近くにあるか | ||
ゴミ捨て場は使いやすいか | ||
公園や避難所の位置 |
道路事情
住宅地の場合、通学路など利用時間に制限のある道や緊急車両が通りにくい道などもあります。
スクールゾーンなどでも許可を取れば車の出入りができるようになりますが、車に乗らない場合でも道路事情は調べた方がいいでしょう。
チェック項目 | 〇 | × |
スクールゾーンや通学路など制限のある道路ではないか | ||
前面道路は、緊急車両が通れる道幅か | ||
車で通るときに、何か弊害はないか | ||
車庫入れは十分にできるか |
災害リスク
ハザードマップに記載されているエリアを確認するのも大事ですが、過去に実害があったかは必ず調べましょう。
また、延焼のリスクなど近隣住宅との距離もしっかりとチェックします。
チェック項目 | 〇 | × |
洪水ハザードマップの色に問題がないか | ||
実害の履歴はないか | ||
近隣に延焼・倒壊リスクの高い建物や木などがないか |
法的制約
土地自体にも近隣エリアにも、建ぺい率、容積率、高さ制限などさまざまな法規制があります。事前にその土地にどんな建物が建てられるのか、調べて把握しておきましょう。
チェック項目 | 〇 | × |
用途地域は希望に合ったものか | ||
高度地区は希望に合ったものか | ||
建ぺい率は希望に合ったものか | ||
容積率は希望に合ったものか | ||
特別な建築制限がないか |
インフラ
選んだ土地に、電気・ガス・水道などのインフラ関係が整っているかも重要なポイント。近隣にガス管がなく、ガスが通せない土地も実際にあります。
チェック項目 | 〇 | × |
本地内に既設管があるか | ||
前面道路に上下水道管があるか | ||
前面道路にガス管があるか | ||
電気は引き込めるか |
地盤
土地の購入後、地盤調査をして地盤補強工事が必要になる場合もあります。地盤改良をすれば問題なく住宅が建てられますが、工事費用はかなりの高額に。
土地を契約する前に、その土地がどんな地盤か、調べておけることは最低限チェックしておきましょう。
チェック項目 | 〇 | × |
近隣に水路などがないか | ||
現在の土地の利用状況は問題ないか | ||
井戸や地盤改良時の柱など、地中埋設物に問題がないか | ||
地下室はあるか |
高低差
土地に高低差があると、新たに土留めや側面の土が崩れるのを防ぐための擁壁(ようへき)が必要になるなど、思わぬ高額な費用がかかることも。
チェック項目 | 〇 | × |
擁壁は必要ないか | ||
道路側以外の高低差のチェックはしたか | ||
土留めが必要ないか |
境界塀
土地と土地の境界にある塀の高さや所有者を知ることはとても重要です。
建築基準法上、ブロック塀は1.2m以下でなければいけないので、それ以上の塀がある場合は対処が必要になります。
チェック項目 | 〇 | × |
境界塀は自分のものか、隣のものかなど問題がないか | ||
塀の高さは1.2m以下か | ||
塀の素材の確認はしたか | ||
塀を支える控え塀があるか |
土地探しのコツは、条件を明確にしつつ、プロに相談すること
注文住宅は長く住む住まいだからこそ、土地探しは慎重にしつつ、自分たちにとって良い土地が出た時に誰よりも早くアクションが取れるように、条件やチェックポイントは明確にしておきましょう。
とはいえ、失敗しない土地探しは慣れていない人には難しいかもしれません。迷ったり不安になったりしたら、迷わず希望するエリアに近い不動産会社に相談してくださいね!
注文住宅・建売住宅・中古住宅の基礎知識も
「土地探しのコツ」について解説した不動産のプロは、この人
- 殖産ベスト株式会社
- 白石 隼典(しらいし しゅんすけ)
- 実家がリフォーム会社ということもあり、学校卒業後すぐに住宅業界に。5年間建築を学び、不動産業界に飛び込みました。培った建築のノウハウを活かし、物件の魅力だけでなく、デメリットや建物の欠陥を見抜き、お客様にお伝えしています。
殖産ベストでは主に城南エリアを担当し、不動産インフルエンサーとして動画の配信も。ぜひチャンネル登録を! - 【保有資格】
宅地建物取引士 - 【公式YouTube】殖産ベスト/shokusanbest
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