44年西荻窪を見守り続ける老舗喫茶店「物豆奇」で極上のコーヒーを味わう
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杉並区
グルメ
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扉を開けると一瞬で独特の雰囲気に溶け込み、物語の中に迷い込んだような世界観の純喫茶。喫茶店好きには一度は訪れてほしい王道中の王道。
外観
西荻窪駅北口から徒歩4分。
一本道なので迷うこともなくたどり着いた。
お洒落な外観と重厚な扉は純喫茶としてなんとも趣がある。
「物豆奇」という看板をみて、複雑な読み方をするのかなぁと考えていましたが、上を見ると「MONOZUKI」(ものずき)シンプルで覚えやすい名前でした。
今回は2日に渡り、日中と夜にお邪魔した。
夜に訪れるとこんな感じです。
メニュー
手書きのメニューに高すぎない価格設定。
軽食やシフォン・パウンドケーキが楽しめるのも喫茶店の良さ。
フロートメニューも人気と伺っていましたが、初日は少し肌寒かったのでモカ・マタリのシフォンケーキセットを頂きました。
店内
3時ごろ伺ったところ、落ち着いた時間だったようで店内は静まり返っていました。
店内にはともかく時計が多い!!
入口から軽く10以上の掛け時計が飾られ、時を止めたもの、今も動き続けるもの。
大きさも形も違う一つ一つを見比べるのも楽しい。
同じくしてランプも様々で、落ち着いた照明。1階なのに航海中の船の中にいるような気分にもなってくる。
時間が来るときちんと時を告げてくれる時計の音も耳に心地いい。
窓側からは柔らかい日差しが差し込み、近所の学生や西荻窪に住む人々の話し声が聞こえてくる。日々の何気ない会話がとても平和で温かい気持ちになる。
毎日こうして一日を見守りながらこの「物豆奇」はこの地に根付いたのかと思いをはせる。
至福の一杯
オーダーごとに豆を挽き、一杯一杯丁寧に淹れてくださる珈琲は驚くほど飲みやすく、一口目から美味しい!!
近年飲んだコーヒーの中で1,2を争う美味しさでした。←あくまで主観ですが・・・。
珈琲は好きですが、あまり続けて2杯、3杯は普段飲まないのですが思わずお代わりしたくなるほど飲みやすかったです。
舌に引っかかるような苦みもなく、酸味のなかにどこかフルーティーさを感じる味わい。
飲んだ後もスッキリしていて甘いものとも相性もいい。
シフォンケーキはとても柔らかく、甘すぎない生クリームが絶妙。
ここで気になったのは、喫茶店特有の香りがしない?
珈琲の匂いはするものの、なんとも空気が澄んでいる気がする。
ふと店内を見渡すと、置いてあるものは年代物なのにとても店内が綺麗だということ。
ネットでは前席禁煙と掲載してある口コミもあり、そのせいかとも思ったのですが、なんと最近では希少な喫煙可でした。
マスターはとても口数が少なく、常連様とも一言二言交わす程度。
それもあってか、店内に響くのは時計の針の音とマスターの読んでいる新聞をめくる音。そしてJAZZ。気軽に入れるcafeもいいが、あえて喫茶店に入るのはこういうのんびりした空間が好きだからだろう。
2日目
次に訪れたのは20時手前。
店内には小説を読む男性客1人。
この日は仕事終わりという事もあり、甘いものが欲しくて・・・
ウィンナーコーヒーとクルミラムレーズンパウンドケーキをオーダー。
見た目はシンプルなのに、一口飲んでその美味しさにまた感動する。
ブラウンシュガーでしっかり甘さをつけた珈琲と滑らかな生クリームの相性がとてもいい。
最後にあのフルーティーな爽やかさが喉を通り抜けていく。
生クリームの硬さ、甘さが丁度いい。
熟練の技なのか計算されたものなのか?ひとえにウィンナーコーヒーと言っても、コーヒーと生クリームが全く別々に主張しているところも少なくない。
物豆奇さんはその調和が素晴らしい。思わずその美味しさに微笑んでしまう。
パウンドケーキは一般的なものよりも小ぶりで、可愛らしいサイズ。
しっかりと味の染みたラムレーズンにクルミの触感が加わって味わい深い。
甘いものを欲している日はこちらのパウンドケーキがおススメです。
まとめ
中央線沿いは老舗の喫茶店も多く、降りたことのない街を散策するのも楽しい。
今回お邪魔した「物豆奇」さんも歴史は長く、その街の空気を肌で感じることが出来るのも魅力の一つ。饒舌な店員さんのお店も通いやすいが、マスターのように物は語らず珈琲で語るような至福の一杯に出会えたのはとても嬉しい発見でした。
ごちそうさまでした。またふらりと訪れたいと思います。
物豆奇
- 電話
- 03-3395-9569
- 営業時間
- 11:30~21:00
- 定休日
- 不定休
- URL
- https://tabelog.com/tokyo/A1319/A131907/13012925/
- 住所
- 東京都杉並区西荻北3-12-10 Google Mapで見る