
三鷹で心を温めるアンティークオルゴールの世界へ 「ミタカ・オルゴール館」
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100年以上前に作られたアンティークオルゴールを展示し、仕組みとともに丁寧に説明してくれる「ミタカ・オルゴール館」。三鷹で、オルゴールの澄んだ音色を存分に堪能できると話題の場所です。
立地が抜群! 三鷹駅南口から徒歩3分
場所はJR「三鷹」駅南口から徒歩3分。南口デッキを進み、駅ビル・トリコナ前のエスカレーターを下ります。そのまま通りをまっすぐ進み、「三鷹駅南」の交差点を渡って右折すると「ミタカ・オルゴール館」の青い看板が目印のビルに到着。
ビルの1階エントランス付近までくるとオルゴール音がどこからか聞こえてきます。入館する前からワクワクとした気持ちに。
荘厳なオルゴールの音色で贅沢なひとときを
「ミタカ・オルゴール館」は、100年以上前に作られたアンティークオルゴールを中心に、自動演奏楽器やオートマタ(からくり人形)などの展示施設として2014年4月にオープン。スタッフの解説を聞きながらオルゴール演奏を楽しめます。
エレベーターで3階に上がって受付へ。入館料は大人(高校生以上)800円、小・中学生400円、未就学児は無料です。解説と演奏時間は約50分。
※予約制。当日予約可
館内は1フロア。受付前で出迎えてくれた大きな時計オルゴールをはじめ、重厚感たっぷりのアンティークオルゴールが展示されています。
アンティークオルゴールの種類
ミタカ・オルゴール館では、オルゴールの音色や仕組みをより良く知ってもらうため、スタッフの解説とともに各オルゴールを巡回。オルゴールの歴史や時代などを含めて約50分説明してくれます。今回も説明を聞きながら見学しました。
アンティークオルゴールは大きく分けて2種類あるそうです。
○シリンダーオルゴール
シリンダーに埋め込まれたピンで鋼鉄の歯をはじいて演奏。シリンダーが回転し、くし歯が突起に当たって音が鳴ります。1台で数曲演奏可能。
○ディスクオルゴール
曲を記録した金属の円盤を使って演奏します。ディスクを交換することで多くの曲が演奏可能に。
シリンダーオルゴール
シリンダーオルゴールは200年以上前に作られ始めました。オルゴール用に編曲する作曲家や木工・金属加工職人たちの技術の結晶のようなもので、非常に高価。主に上流階級が楽しんでいたとか。
シリンダーオルゴールの特徴はなんといっても大きく太い真ちゅうです。このシリンダーに埋め込まれたピンで曲を演奏していきますが、上記写真の「ニコルフレール・ピアノフォルテマンドリン」は1本で8曲演奏できます。名前のとおり、オルゴールではとても難しい音の強弱を使い分けて演奏し、マンドリンのようなトレモロに似せて音を作っています。同じオルゴールでも響きが全然違うんですね!
このガラス箱に入っているのもシリンダーオルゴール。オルゴールの他、太鼓・ベル・カスタネット・オルガンを一緒に演奏しています。すべての動きがシリンダーの回転によってまかなわれていることがわかる展示なんですって。
音響箱のあり・なしでの音の違いにびっくり!
オルゴールに欠かせないものといえば音響箱(オルゴールの下にある木の箱)。この上にのせてオルゴールを演奏すると、音量が増し、響きもより長くなります。音響箱の有無で聞き比べてみると、想像以上にボリュームが出るので驚きました。
ディスクオルゴール
シリンダーオルゴールよりも100年ほど遅れて、安価に製作できる画期的なオルゴールが誕生。比較的大型で、主にホールやサロンなどに置かれ、コインを入れれば誰で楽しめるようになりました。シリンダーオルゴールよりも音が大きく、低音域も表現できるようになったそう。
オートマタ(からくり人形)
ゼンマイ仕掛けのオルゴールの動力を利用して人形を動かすオートマタも展示されています。
手前のピエロのオートマタは、ランプをともしながら手紙を書く動作をします。その隣の貴婦人のオートマタは、顔、胸、手を動かしながら実際に文字を書くことができるのですが、なんと書きだした文字はピエロ(Pierrot)! きっとピエロと恋人同士だったんでしょうね。オルゴールの音もなんとなく切ないメロディーでした。
ほかにも、小鳥がさえずるオートマタもありました。宝箱のような形がキュート。小鳥が羽ばたき、体を動かしながら美しくさえずる様子を楽しめます。
館長の思い
ミタカ・オルゴール館の館長、吉野勝美さんにお話をお聞きしました。
「小学2年のときの理科の授業がきっかけで科学に興味を持つようになりました。その経験から工学部へと進んだので、子どもたちが理科を好きになるきっかけの場となることを目指しています。オルゴールはからくりの塊。子どもたちにどんどんこの場所を活用してもらいたいです」と吉野さん。
自由研究など特別な目的があって訪れる場合は、内容に応じて解説することもできるので、事前に相談を(すべて対応できるわけではありません)。
新型コロナウイルス感染予防の取り組み
入館時に検温・手指アルコール消毒・マスク着用をお願いしています。スタッフはマスク着用で説明します。
今後の開館時間など、出かける前にHPもしくは電話で確認を。
まとめ
収蔵しているオルゴール約50台以上のほとんどを演奏できる状態になっているので、いつ訪れても美しい音色が楽しめます。多種多様なオルゴール、ゆっくり堪能しに出かけてみませんか。

ミタカ・オルゴール館
- 入館時間
- 11:00、13:00、14:00、15:00、16:00、17:00
- 休館日
- 火・水曜日(祝日は開館)
- HPなど
- http://mitakaorgel.jp/
- 電話
- 0422-26-8121
- 住所
- 東京都三鷹市上連雀2-2-5 ポリフォニー三鷹3階 Google Mapで見る