吉祥寺「街々書林」は旅がテーマの本屋さん♪ガイドブックだけじゃない旅の楽しみを見つけよう
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吉祥寺
Lifestyle
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吉祥寺駅北口を出て、平和通りから中道通りを歩いて8分ほど、「街々書林」は旅をテーマにした本を取りそろえたユニークな本屋さん。
運輸や観光、旅行やホテルなどに長年携わってきた店主の、旅にまつわるおしゃべりも魅力です。
「街々書林」は中道通りの本屋さん
吉祥寺駅から徒歩8分。青い軒先テントと緑の扉が目印の「街々書林」は、ユニクロの脇を入り、個性的なお店が軒を連ねる中道通りにあります。
中道通りは約540mも続く商店街。飲食店だけでなく、青果店や雑貨店、文具店におしゃれなアパレルショップなど、個人店が数多くある「吉祥寺らしい」人気エリアです。
旅のプロが選ぶ旅の本
奥行きのある店内に並ぶのは、旅に関する本。旅行記、歴史、語学、地図、ガイドブックに民俗学など幅広く取り扱っています。
このすべてを選書しているのは、店主の小柳淳さん。会社勤めを辞めた後に「街々書林」をオープンしました。
海外渡航歴124回(2024年時点)、旅行作家でもあり、旅のプロともいえる小柳さんが、「旅先への興味と敬意をもっていたい」をコンセプトに、一冊一冊吟味しています。
子どものころから旅好きだったという小柳さん。中学生になると友人と夜行列車に乗って旅に出ていたそうです。
アジア各国、とくに香港に何度も足を運んだそうですが、近年ではヨーロッパに行くことが増えたと話してくれました。
なんでも聞ける♪おしゃべりな本屋さん
「訪れた国や街は全部良い」と言う小柳さんは、歴史や文化のこともとても詳しいので、旅をする前の情報収集はもちろん、行き先が決まっていない人や旅した後に知識を深めたい人も、ぜひお話を聞いてみてくださいね!
もちろんその場所に関するおすすめの本も、ていねいに教えてくれますよ。
小柳さん自身は「おしゃべりな本屋」と言っていましたが、お店に並ぶ本にここまで愛着を持って、詳しく教えてくれる本屋さんはなかなかない!というくらい、本と旅の知識が豊富です。
「街々書林」の配置のこだわり
店内の本棚を見ると、書店でよく見かける“あるもの”がありません。
それは、ジャンルやカテゴリーを表示するプレート。
文化や語学、さまざまな分野がグラデーションになって並び、興味や関心のあるもの以外もスッと視界に入ってくる。
その感覚が、実店舗で本を選ぶ楽しさだと、小柳さん。
テクノロジーが発達しても、人と人とのコミュニケーションを忘れずにいたい、言葉を大切にしたいという想いから、語学の本や辞典も置いています。
地方の出版社の本や神話など、その土地を深く知れる本も。
“旅”と一言でいっても、本当に幅広く関連のある本が並んでいます。
ムーミン本とグッズは例外
店内に飾られているインテリアは、小柳さんが世界各国で集めたもの。旅に関わるものが原則ですが、ムーミングッズは例外。
ムーミンが好きで、ムーミンパパのようになりたいという憧れもあったことから、ちょっとほっこりするムーミングッズ(非売品)や本が並んでいます。
お店の契約から、なんと3カ月で開店!
吉祥寺の中道通りにお店を開いた経緯を小柳さんに聞くと、いつか書店をやりたいと思いながら、いい場所を探して街歩きをするのが日課だったそう。
中道通りも候補のうちで、偶然テナント募集の張り紙を見つけて、すぐに不動産会社に連絡をしたという行動派!
このまま“いつか”で終わらせたくないという想いで、契約から急ピッチで準備を進め、3カ月で開店までこぎつけたというから驚きです。
「自宅の近くでお店を開くと、体を動かさずに運動不足になる。でも通勤に時間をかけるのは嫌だったので、ちょうど良い距離の吉祥寺はまさに理想の場所でした」と小柳さん。
当時のことも昨日のことのように振り返るその手元には、テナント募集を見つけた日のノート。
小柳さんは毎日ノートを書いていて、日常や旅先のことをイラストや地図を交えて記録しています。
日記のようでもありますが、スケジュールも管理もできる色分けや工夫があって、とてもすてきなノートでした♪
「街々書林」の中にはギャラリーも
お店の奥にはギャラリースペースがあります。
テーマは旅に関わらず短時間から借りられて、平面や立体作品を飾ったり販売したりできるので、日々さまざまな展示が開催されています。
書店を始める時には、ギャラリー併設にするとは考えていませんでしたが、お店の広さと形を見て、ギャラリーにぴったりだと思ったそうです。
ギャラリーを通じて新しい出会いも広がって、ここで展示を開催したいと遠方からの問い合わせも増えているそう。
小柳さんの原画展
取材に伺った日に開催していたのは、なんと小柳さんの原画展。
吉祥寺駅から中道通りの街並みを「街々書林」まで描いた、長さ6メートル以上の大作です!
ペンで描かれた中道通りは、今の景色でありながら懐かしさも感じます。
ギャラリーの最新情報は、SNSでも発信中。予約状況はホームページに公開されているので、気になる人は確認してみてくださいね。
「街々書林」で記憶に残る旅を
「知らない土地に行って、スマートフォンを見ながら観光地を回るのは忙しい。せっかく行った場所が記憶に残らないのは、もったいない」と小柳さんは言います。
「旅の前や後にゆっくりと本を読んで知識を深め、旅をより豊かにしてほしい。そんな本を取りそろえています」
旅慣れている人も、これから旅をしたい人も、新しい旅の楽しみ方を探しにぜひ「街々書林」を訪れてみてくださいね。
街々書林
- 営業時間
- 12:34~18:00
- 定休日
- 月・火曜日
- 電話
- なし
- HPなど
- https://machi2.hp.peraichi.com/tabi/
- 住所
- 東京都武蔵野市吉祥寺本町3丁目3-9 サニーコーポアライ 102 Google Mapで見る
※お店の様子、メニューや価格などは取材当時のものです。最新情報はホームページやSNSでご確認ください。